大学の個性化は「軽薄短小」指向?
18歳人口は平成四年をピークに、急減期に入ります。
205万人を頂点に減少し、17年後には30万人台にまで落ち込みます。
もし、「大学がダメなら専門学校へ」という誤った風潮が定着してしまうと、専門学校へ入る若者は、将来、ゼロということになります。
18歳人口の急減をにらんで、大学をはじめとする高等教育機関はいま、生き残りをかけたすさまじい競争に突入しています。
まさに高卒者は、「金のクマゴ」になっているのです。
特に大学や短大は、イメージ一新を図ろうと腐心しているようです。
そのいい例が大学の「個性化」です。
個性化といえば聞こえはいいのですが、二ヶ月に及ぶ企業への「実務研修」を必修科目にすえてみたり、米国への派遣留学をうたい文句に「客寄せ」を企てる大学まで出現しています。
そして何よりも、最近のパンフレットの変わりようには驚かされてしまいます。
そのカラフルさの向こうには、とても最高学府たる文化の香りもしないのです。
大学があたかも企業の「予備校」でもあるかのように、一流企業への就職実績を誇示しているところさえあります。
余談ですが、入学試験を東京ドームや幕張メッセで行う大学も出てきました。
これも生き残りをかけた作戦のひとつで、話題づくりの苦肉の策だそうです。
大勢の若者を集めて大学の外で入試を行い、ふるいにかけるやり方は、こっけいとしかいいようがありません。
こうした「軽薄短小」的な思考が、本当に大学の個性化なのでしょうか。
大学は近い将来、二極分化するといわれています。
ひとつは、大学本来の学問領域に立ちながら、時代の進展に即応した教育内容で個性化を図ろうというものです。
もうひとつは、実社会が求める即戦的な能力を磨こうという大学です。
後者はいわば、大学の「専門学校化」ともいえる動きでしょう。
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